2013(平成 25)年、旧第 2 部の美術部を引き継ぐ絵画造形パートは、部員の減少により消滅。美術部内での二つの組織の共存は解消され、関西大学美術部は再び白鷲会に一本化された。
一方、この年はまた、1949(昭和 24)年の第 1 回展以後、60 余年にわたりほぼ一貫して白鷲会展の会場としてきた大阪市立美術館が、同館の展示室の使用要綱見直しにより使用できなくなるという、大きな出来事があった。美術部白鷲会の象徴でもあった大阪市立美術館での白鷲会展を失うことは、現役生のみならず OBOGにとっても痛恨の極みだが、今後貸し出しは公募展に限定して、より多くの人たちに作品発表の機会を広げるという美術館の方針変更は、戦後間もないころとは比べものにならないほどに美術愛好者の裾野が広がった今日の状況と照らし合わせると、時代の流れと認めざるを得ないのかもしれない。
ともあれ、この年、白鷲会展は海岸通ギャラリー・CASO を会場に、新たなスタートを切った。この後、海岸通ギャラリー・CASO は、リニューアルのためいったん閉鎖される 2018(平成 30)年まで白鷲会展の会場になった。
さらに、1990 年代後半からのインターネットの急速な普及は、情報発信のありようを紙からデジタルへと劇的に変化させた。美術部白鷲会もそうした時代の波に対応するべく、展覧会などの活動を広報する手段として、2002(平成 14)年にウェブサイトを開設する。2013 年には Twitter(現 X)、2019 年には Instagram に公式ページを開設し、より簡便により速く情報を発信するだけでなく、部外者との情報の交換や共有も開始した。2023 年からは、それまでのハガキによる OBOG への展覧会の案内をメール配信に切り替えている。
情報のデジタル化は、活動記録のアーカイブ化という利点ももたらした。現在、2002 年以降 20 数年間の美術部員の作品を、ウェブサイトで、いつでもどこからでも見ることができる。

美術部白鷲会の旧ウェブサイト 2002 年~ 2008 年(写真は閉鎖後のもの)

美術部白鷲会の現ウェブサイト http://hakusyukai.org/ 2008 年~現在